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企業における問題と課題の違いについてわかりやすく解説します

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 皆様、こんにちは。Bellです。

 今回は、企業やビジネスにおける問題と課題の区別ついて解説します。

 なぜ?今更そんなことを?と思う方も多い感じる思いますが、意外と混同して認識している人が多いのです。

 例えば、「あなたの会社が抱えている問題と課題を教えてください」という問いが投げかけられたらすぐにその二つを区別して回答でますか?

 こんど選挙がある時なんかに、立候補した人へ「この地域の少子高齢化に関する問題と課題について、あなたの意見を聞かせてください。」と質問してみてください。もしかしたら、地域の未来を考えなければいけない人であっても、問題と課題を混同した回答をするかもしれません。

 ですが、そんな意地悪をするためにでなく、自分の企業を成長させるために、問題と課題は整理できるようにしましょう。

こんな方におすすめ

  • 問題と課題の違いを説明できない人
  • 問題と課題の違いをイメージできない人
  • 企業運営の改善で何からするべきかわかない人
  • 企業運営で今やる取り組みが整理できない人

Contents

問題と課題の意味

 とりあえず、辞書やインターネットそれぞれの意味を見てみましょう。今回はインターネットのデジタル大辞泉の解説を参照しております。

問題とは

1 解答を求める問い。試験などの問い。「数学の問題を解く」「入試問題」

2 批判・論争・研究などの対象となる事柄。解決すべき事柄。課題。「そんな提案は問題にならない」「経済問題」「食糧問題」

3 困った事柄。厄介な事件。「新たな問題が起きる」

4 世間が関心をよせているもの。話題。「問題の議員」

課題とは

1 与える、または、与えられる題目や主題。「論文の課題」「課題図書」

解決しなければならない問題。果たすべき仕事。「公害対策は今日の大きな課題である」「緊急課題」

 ん~難しいですね。

 むしろ、相互に問題という言葉と課題という言葉を使いあって説明していることから結果としては似たようなものだということかもしれませんね。

問題と課題の線引きを自分なりに設定する

 言葉の解説では、相互に似たようなニュアンスであるため、私のような語彙力が低いとしっかりと言葉で区別して相手に伝えることは非常に困難です。

 そのため、私は自分なりに問題と課題を区別し、その境界線をを相手に伝え、共通認識の中で問題と課題を使い分けて説明しています。

問題をとらえるイメージ

 問題は現在置かれている状況と将来のありたい姿、又はなるであろう姿の差

課題をとらえるイメージ

 問題となる現在と将来の姿の差を無くすための取り組みや活動

このように区別して使い分けてみます

もっと、わかりやすく簡単な図を書くと下記のとおりです。

問題と課題をとらえる練習をしてみよう

 問題と課題の区別するイメージができたところで、少しそのとらえ方の練習をしてみましょう。

製造業の場合

 現状:製品Aを1日100個生産している

 将来:製品Aを1日120個生産したい

 このような企業であれば、問題は1日の生産量を20個増やすことです。

 そうすると課題はどうすれば、それに近づけることができるのか考えましょう。8時間稼働の工場の場合、1時間で2.5個を増産できるようにすることです。

 例えば、課題は次のようなことが設定できます。

 ①オペレーターの技術をあげる

 ②機械を更新または購入する

 そこで①オペレーターの技術をあげるという課題を設定した場合、今度はその対策として、「職場内で熟練工との技術研修を定期的に行う」などのアクションプランが見えやすくなります。

 

小売業の場合

 現状:年間売上が1億円である

 将来:年間売上を1億2千万にしたい

 このような企業の場合、問題は年間の売上を2,000万円増やすことです。

 そうすると課題はどうすれば、それに近づけることができるのか考えましょう。店舗の営業時間が10時間で年中無休とした場合、1日で約55,000円の売上を増やす必要があり、時間で考えると1時間5,500円増やす必要があります。客の購買単価をあげるか、購買者を増やす取り組みが必要となります。

 例えば、

 ①セット商品のPRに注力する(購買単価をあげる)

 ②イベント打って店舗PRに注力する(購買者を増やす)

 などが課題として設定できるかもしれません。

 そこで②イベントを打つという課題を設定した場合、今度はその対策とし「詰め放題企画を実施する」などのアクションプランが立てられます。

 

 以上は簡単な例です。

 目指したいこと(問題)が明確になると、課題も設定しやすくなり、そうすると対策(アクションプラン)も立てやすくなります。

まとめ

 問題と課題を区別することに言語的な根拠や意味合いを求め、正しい回答を導き出そうとすると意見の相違から、着地どころがわからなくなってしまいます。実際、設定した課題が問題となり、対策が課題になるという、奥へ奥へ入り込む考え方も否定できません。

 しかし、企業において問題と課題を区別することは目的ではなく手段であること理解してください。将来のなりたい姿を想像し、それに近づくための取り組みを考えるという行為をシンプルにするだけのことです。

 そのため、企業運営における問題と課題の区別は、万人が納得する不変的な解答でなくとも、自分たちで決めて進めても大丈夫です。

 大切なことは、企業が将来なりたい姿が共有でき、それに向かう取り組みについて実行と検証が繰り返されているかということです。

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